新留研究室・新留グループ・本山奈菜さん(修士2年生)が第1回超分子薬剤学FGシンポジウム(熊本大学薬学部)においてポスター発表賞を受賞しました!
~本山奈菜さんによるポスター内容の説明~
バイオフィルムとは、微生物が自身の産生する粘液とともに作る膜状の集合体のことであり、感染症の原因の一つとなっています。特に、医療機器関連感染症に関してはその8割がバイオフィルムによるものだと言われています 。さらにバイオフィルムの抗菌薬に対する耐性は、浮遊している細菌の1000倍以上だと分かっています。一方、銀ナノ粒子は、抗菌活性を持ち、薬剤耐性菌に対しても抗菌活性を持つことが知られています。これらのことから、体内埋込型の医療機器表面にこの銀ナノ粒子含有ポリマーフィルムを形成されれば、埋込後の感染症を防ぐことができると期待されます。そこで本研究では三角形プレート状銀ナノ粒子を含有させた薄層ポリマーフィルムを作製し、抗バイオフィルム活性の評価を行いました。その結果、このポリマーフィルム上にはバイオフィルムは形成されず、高い抗バイオフィルム活性が認められました。本研究で作製した銀ナノ粒子含有薄層ポリマーフィルムは医療機器の抗菌コーティングとして期待されます。
表彰状および授賞式の様子。本山さんは右から2番目。 |