髙田先生「学科の垣根を超えて、各学科の学生がお互いに知り合いになったら、もっと面白いことができることを学生達の段階で認識してもらえれば、改組した甲斐があると思っています。学生皆さんの正直な感想を大学としても知って、我々が今後どうしていくかを考えたいと思っています。
例えば、熊本地震で阿蘇大橋が崩落して現在復興中ですが、昨年度の本学建築学教育プログラムの卒業設計競技会では、橋梁など大きな構造物と建築とをうまく組合わせて震災復興を盛り上げる提案が賞を取りました.土木と建築、異なる2つの特性を上手くミックスさせたところが注目されています。つまり、純粋な学力・資金力では、他大学には負ける場合も有りますが、異なる分野同士が上手に協力関係を築くことができれば勝つことができると思います。問題に一直線あたるのもいいですが、そうではなく、他の人々がやっていないような隙間を狙っていくということです。その様なところを狙うためにも、この座談会が役立てばと思っています。」

勝田先生「今後、世界で勝つためには、学科間の共同研究の必要もあると思います。教員レベルでもそんな感じですが、学生レベルでもそういう考えがあると、自分達のオリジナリティが出せるのではないかと思います。そこで、まずは学科紹介からお願いします。」

司会者:左から勝田先生、髙田先生司会者:左から勝田先生、髙田先生

西澤(情電)「情報電気電子工学科は、情報系と電気・電子系ですね。イメージは結構おとなしめな人が多いかなと思いますが、他の学科ではどうでしょうか?」

阪本(物生)「人数が多いし、クラスがはっきり分かれているイメージですね。物生は80名いて、1つの教室で授業受けますが、情電は1組と2組で分かれているからクラス間の交流がなさそうです。」

髙田先生「やっぱりそうなんですか。」

西澤(情電)「そうなんです。クラスが分かれたら、その中でグループが分かれてしまいますね。3年生になったらコア科目があって、情報と電気と電子でばらばらに取ります。前期で選択科目を多くとったら、後期ほどんど授業が無いこともあります。情電は結構そういうところが特殊かな、他の学科はどうですか?」

濱﨑(建築)「今日は1時限から4時限まで授業がありました。」

髙田先生「マテはどうですか。」

増永(マテ)「マテは、40人程度なので全部一緒の科目を皆で受ける感じですね。」

池内(数理)「数理は1年の時に必須科目があって、3年次ではほぼ選択科目のみです」

勝田先生「数理の選択は何ですか?積分とかですか?」

池内(数理)「統計とかですね。自分のことになるんですけど、自分はこの1、2年で単位をある程度取ったので、3年では、ほとんど授業が有りませんでした。後期も7単位位しかなかったです。」

勝田先生「建築の濱﨑さんからみて数理のイメージは、どうですか?」

濱﨑(建築)「数学しかしてないイメージですかね。将来どんな道に行くのかなと思っています。建築だったらゼネコンや建築会社とか絞られているので。」

西原(数理)「教師や銀行とかが多いですね。」

西澤(情電)「ちょっと気になることが有るんですが、数理工学に高校の頃から思ったイメージが有るのですが、なぜ理学部の数学に行かなかったのか、その差が分からないので、教えて下さい。」

数理工学 池内 勇人さん数理工学 池内 勇人さん

池内(数理)「理学部の数学と何が違うかと疑問に思う人は良くいると思うのですが、理学の数学は、より高度な数学を学んでいて、公式を与えられて、それを使って難しい問題をガリガリ解いている感じで、数理工学はどちらかというと、数学よりは仮定を重視していて、何故ここで数式が使われるのかを重視して、その答えではなくて理解を深める感じです。数理工学は分かりやすく基礎を深くやって、工学的な問題解決に繋げる感じです。

勝田先生「応用数学が多いのですか? 難しい定理などを解くのが理学部の数学で、数学公式を使ってどう工学に応用するが数理なのですか?」

池内(数理)「そうですね。」

勝田先生「機械はどうですか?」

大財(機械)「機械科は1、2年は教養科目などで、2年生から四力という機械力学、流体力学、熱力学、材料力学を主にやっていて、2、3年から徐々に実験をやっていく感じです。」

阪本(物生)「物生は実験が多いです。今日も朝から実験してきました。今、3年生は1週間の内の2日は朝から夕方まで実験をやるので、座学と同じくらい実験が有ります。1年生の時から実験があって、愛のある厳しさなんですけど、予習やレポートとかで、かなり鍛えられました。今となれば、それがあったから、真摯に向き合えたし、大学に来て良かったです。」

勝田先生「数理工学は?」

池内(数理)「僕らは数学が主なので、実験は無いですし、今その話を聞いて、凄く自分たちとは対照的な学科だと思いました。」

阪本(物生)「入学直後はタイプの近い人としか仲良くなれないけど、実験班がランダムに組まれるから、異なるタイプの人とも仲良くなれます。レポートは協力してデータを共有したりするから、絶対に連絡を取り合う必要もあるし、僕も今、普段の生活の中で実験班が一緒で無ければ係わらなかった人もいて、そういう意味では座学ではなくて、実験を中心にやることに良さがあったと思います。」

勝田先生「マテも建築もチームでやることが多いですか? それとも、一人でやることが多いですか?」

増永(マテ)「研究室では良くわからないのですが、実験はグループでやって、皆で協力する場合が多いです。」

勝田「建築はどうですか?」

濱﨑(建築)「グループのところも有りますが、結構一人が多いです。」

建築学科 濱﨑 沙耶さん建築学科 濱﨑 沙耶さん

西澤(情電)「建築は、大学祭の時に3年生がやっている建築展が凄く良いと思いました。」

濱﨑(建築)「物生と重複しますが、建築展を通して初めて話した人もいて、私は班長をしていたので、どうまとめるのか、どうやったら良い物ができるかについて、今まで話していない人とも話ができるので、良いレベルアップができたのかと思います。」