髙田先生「各学科の話を聞いて、1、2年生の学科が一緒になったように、相性が良い学科が沢山あると思うのですが、そういう融合みたいな研究は、皆さんは知っていますか。」

阪本(物生)「自分の学科はマテと合体しましたが、化学関係で合体したのかと思っていました。物生は物生で、生物関連の内容が有るところは、マテはと重複しない場合も有ります。」

西澤(情電)「実際共同研究とかやってないですか?」

勝田先生「有ります。マテでマグネシウムの研究が有って、ステント(脳の血管の修復のために入れる管)をマグネシウムで作って、物生でドラッグ・デリバリー・システムで薬を届ける研究をやってる人が、マグネシウムの人と共同研究をやってます。」

髙田先生「その様な共同研究については、学生達は知っていましたか?」

阪本(物生)「全く知らなかったです。」

髙田先生「教員レベルだと、建築は土木とかと一緒にやっています。ですが教員はそういう共同研究を知っていますが、学生レベルだと知らない様ですね。他学科の人は知っていますか。」

西澤(情電)「自分は、グローバル・エンジニアリング・コース(GEC)のカリキュラムで、先生方との距離が近いから知っていました。社環の先生と情電の先生が天候のデータ解析の共同研究をやってます。」

勝田先生「マテは、マグネシウムという武器があって、ボーイング社と係っているけど、その強みがあって他学科とどう繋がっているか、学生レベルでは分からないですよね。それは教員側のアピール不足でもあると思います。異なる学科同士で融合するのは大事ですね。」

大財(機械)「今、モーターを動かしたりセンサーを使ったりして、バネを使って80センチの壁を越える機械を作る場合、回路のことを少しは勉強したけど、あんまり詳しく分かっていないので、プログラムのことも情電の人がいれば良いなと思います。」

機械システム工学科 大財 望夢さん機械システム工学科 大財 望夢さん

髙田先生「そういう学科間の協力関係の必要性について、今、皆さんで話をして分かるわけで、そういう場を作りたいというのが、この座談会を企画した理由で、また、新学科を作った狙いでもあると思います。例えば建築だと、コンピューターを使った設計や数値シミュレーションなど情報の処理がメインとなる場合も有ります。しかし、そういう時に一番重要になってくるのは、自分の専門性を持った状態で、次に進む必要が有るということです。土台が無い付け焼き刃な知識だと、すぐに崩れますが、情報電気の基礎知識を持った上で建築分野の情報処理をやると、その上に物が建つということです。一つの専門性だけでは難しいことが、異なる分野の知識と組合わせることで可能になることがあると思います。」

西澤(情電)「3、4年生で、今は学科の研究室に籠もりがちなところは有りますが、今後は学科の垣根を越えて他学科の人に声かけて、一緒にそれを卒研まで持って行くことが認められれば、とても面白いと思います。」

情報電気電子工学科 西澤 寿朗さん情報電気電子工学科 西澤 寿朗さん

勝田「それを先生に言ってみれば良いのではないでしょうか?マテはやれますか?例えば機械と一緒に。ターミネータつくるには、マテリアルが重要でしょう?」

増永(マテ)「面白そうだと思います!」

勝田先生「問題は、せっかく面白そうだと思っている学生がいるのに、どうやってそれを叶えさせるかが教員の課題ですね。大財君から見て、機械と物生の組合せとか、どうですか?」

大財(機械)「機械では化学を全然やらないので、普段から共通点を見い出せないですね。」

阪本(物生)「入試から、生物と化学で受験できる時点で、物理系の工学領域である機械などの基礎知識も無く、興味がない方もいるかもしれません。」

勝田「建築は物生との関連はどうですか?」

濱﨑(建築)「物生は、やっぱり化学をしているイメージが強いです。」

勝田「構造物を作って壊すとか、コンクリートを作って強度をみることは有りますが。」

濱﨑(建築)「そういう実験は有るのですが、結局は危険だから大学院生がやってくれたり、自分たちは、ちょっとしか係われないから、結局、ちゃんと見る人もいれば、見ない人もいます。」

勝田先生「皆さんは、改組後の1、2年生をどう思いますか?今の1、2年生は、2年以降に数理と機械に分かれていく感じですよね。」

大財(機械)「そうですね。下の学年との繋がりがないですから。」

勝田先生「上下の繋がりは3年まで無いですかね。やっぱサークルなどに入らないと繋がりは無いですか。建築の人もそうですか?」

濱﨑(建築)「そうですね。他学年の人と交流があるのは一部の人だけで、最初の新入生歓迎会の時に、上の学年の人が卒業設計のお手伝いのために連絡先を聞いて、手伝いをする人は交流が有りますが、行かない人は繋がりが無いですね。」

勝田先生「学年間の縦の繋がりは必要ですか?入学時に上級生との繋がりが有った方が良かったと思いますか?」

西澤(情電)「思いますね。自分はそれで助かって、入学前から上の学年の人を知って、どんな授業や研究室が有るのかを知ることができて、どのくらいのGPA(各科目の試験成績から算出された学生の成績評価値)が必要かと、勉強の方針や興味のヒントが貰えたので良かったです。」

増永(マテ)「マテは研究室重視なので、繋がりは大きいですね。研究室の情報が欲しいので。」

髙田先生「今いる仲間はどう思いますか?同学年の一部なのか、全部なのか。」

西澤(情電)「一部ですね。」

大財(機械)「今までは一部の人との繋がりが強くて、でも最近くじ引きで分かれる授業で、あまり話さない人とも一緒になったので、そういう人とも繋がれて良かった点はあります。」

西澤(情電)「GECの1年生で集まった時に、色々な学科の人が来て、デザインとか興味が無かったのですが、建築の人に話を聞いて面白そうと思いました。情報の技術を使ってデザインをする技術も身につけることができたので、今回の座談会の様に、他学科で横断して集まる機会を設けられたら良いと思います。」

髙田先生「そうなると、同学年が少数の数理では皆さん仲が良いですか?」

池内(数理)「人数が少ないので、深い関係が得られていると思います。」

増永(マテ)「基本は一部ですけど、学科の人数が少ないので皆と話をします。実験ではランダムに班の構成メンバーが変わるので、それぞれに良いところや魅力があって、知れば知るほど良さを吸収したいとも思うので、他の人達とも仲良くしたいです。」