デザインアワード担当 吉城 秀治 准教授デザインアワード担当吉城 秀治 准教授  令和5年11月3日(土)、「DESIGN AWARD 2023」が開催されました。学生のアイデアを形にするデザインコンテストとして今回で24回目を迎える本イベントは、子供から大人までの幅広い世代が来場する学園祭で、学生たちの自由な発想に基づくものづくりのアイデアを披露する場です。令和5年度は「シン・○○」をテーマとして、「心」のこもったデザイン、「神」がかったデザイン、「深」みのあるデザインのように、既存のモノやコトをアップデートする思い思いの提案がありました。学外からも作品も募集し全体で61件の参加があり、一般公開の審査会を経て上位9件が最終審査に挑みました。

 最終審査の結果、新しい形の迷子ひもを提案した「シン・リング連結型迷子ひも『DODO』」、消しゴムバトルを大人も楽しめるボードゲームしてデザインした「SHIN KESHIBATO(シン・ケシバト)」、従来の紙コップのイメージを変化させる新たな形のペーパースリーブ「新・ペーパーカップ×ペーパースリーブ」などのほか、「身につけられる園芸ばさみ」、「心・バスボム」、「シン・消しゴム」などが入賞しました。この他の多くの作品も創造性豊かに「シン・○○」のアイデアを実現した提案でした。来年度も「Design Award 2024」を開催予定ですのでご期待下さい。

  • コンテストポスター
  • 入賞作品

最優秀受賞者より(シン・リング連結型迷子ひも『DODO』を提案)

工学部材料・応用化学科3年 倉岡皇至さん工学部材料・応用化学科3年倉岡皇至さん「DESIGN AWARD 2023」に参加して
「DESIGN AWARD 2023」にて最優秀賞をいただきました、熊本大学工学部・材料応用化学科の倉岡皇至と申します。この度の栄誉を大変うれしく思うとともに、ご関係いただいた皆様には心より御礼申し上げます。

 私は本学にて主専攻(応用化学)の傍ら、副専攻としてプロダクトデザインを履修しています。その講義ではデザイン論の座学が中心なのですが、予てよりデザインは実践あってこそと思っておりました節、当コンテストは絶好の機会と参加した次第です。そこで私は、せっかくであれば講義にて取り扱った知識、例えば人間工学、安全デザイン、キッズデザイン等の理論を生かせればと思い立ち、結果として“より便利で安全な迷子紐を考案したい”という発想に至りました。
そして臨んだコンテスト当日ですが、一次審査では一般来場の方々より多くのご品評をいただき、自らのデザインをユーザー目線から見直す良いきっかけになったと振り返ります。つづく最終審査では、審査員の方々より専門的なご見識を惜しみなく賜り、貴重な知見を得るばかりの時宜とさせていただきました。ユーザーとプロ、異なる2つの視点から生の評価を得られた件の経験は、普段の座学では得られない有機的、多角的な学びにつながったと看取しています。この所産を糧として、今後ともより一層の修学、またデザインの実践に励んでいきたい所存です。