竹内 裕希子 教授竹内 裕希子 教授

熊本大学工学部公認サークル「学生災害復旧支援団体 熊助組(くますけぐみ)」は、2007年に当時の社会環境工学科(現在の土木建築学科)の学生有志によって設立された、学生主体の災害ボランティアサークルです。熊本を中心とした九州圏内の被災地において実践的な支援活動を行うとともに、防災・減災に関する学びを通じて地域社会に貢献してきました。2015年には工学部公認サークルとなり、現在では1年生から大学院生まで、約100名の学生が参加しています。

熊助組は、2007年の発足直後、同年7月に発生した土砂災害において災害復旧支援を行いました。それ以降も2012年九州北部豪雨災害など、さまざまな災害現場で復旧支援活動を継続してきました。こうした活動を通じて、熊本県や熊本市、社会福祉協議会などの関係機関との連携体制を構築してきました。

2016年4月に発生した平成28年熊本地震では、熊助組のメンバー自身も被災者となる中で「できることからやろう」を合言葉に支援活動に取り組みました。地震直後は、熊本大学体育館において避難者の誘導や毛布などの配布、孤立している人への声かけを行いました。その後、これまでの訓練や勉強会を通じてつながりのあった熊本市社会福祉協議会と連絡を取り、支援物資集積拠点での物資の搬入・仕分け作業や、熊本市災害ボランティアセンターの運営支援など、人手が不足している現場に出動しました。さらに、時間の経過とともに変化するボランティアニーズに対応し、避難所や仮設住宅などで支援活動を継続してきました。熊助組の学生たちがニーズを見付け自発的に行動することができた背景には、これまでに積み重ねてきた経験と学び、そして震災前から関係機関と築いてきた連携体制がありました。
こうした活動は、コロナ禍で発生した令和2年7月豪雨災害や昨年2025年8月に発生した線状降水帯に起因する豪雨災害においても引き継がれています。また、これまでの長年にわたる活動を評価していただき、2025年10月には熊本市社会福祉協議会より「地域福祉功労顕彰」が授与されました。

熊本地震から10年という節目を迎える現在、地震を直接経験していない世代の学生も増えています。そのような中で、熊助組の学生たちは平成28年熊本地震や令和2年7月豪雨から学び、防災教室の開催や防災イベントへの参加など、自分たちにできる活動を見い出しながら取り組んでいます。

現在、熊助組は結成20周年(2027年)を見据え、活動の継続と発展を目的として、熊本大学基金を通じたクラウドファンディングに挑戦しています。寄附金は、災害現場への移動費や安全装備の整備、ボランティア保険への加入、次世代の防災人材育成に向けた研修や交流活動などに活用される予定です。

熊本地震10年、そして熊助組発足20年という節目を越え、熊助組はこれからも「たすけあい」を未来へつなぐことを目指しています。学問を通じて身につけた知識を、平常時・非常時・復旧時といったさまざまな場面で柔軟に活かし行動する実践力は、今後学生たちが社会に出た後も、課題解決に向けた力となっていくことが期待されます。


【未来へ「たすけあい」を繋ぐ!-「熊助組」20周年!学生が挑む災害復興と次世代育成-】
https://www.glocal-cf.com/project/kumasukegumi
目標金額:250万円
寄附募集期間:2026年1月13日(火) 9:00〜2026年5月11日(月) 23:59